骨髄を提供した話
貴重な経験をさせていただきました。
骨髄バンクさんを通じて、人様に造血幹細胞を差し上げてきました。
広いインターネット世界。入院日記は諸々なところに落ちておりますし、まぁさして変わらぬ院内生活でしたのでそのへん割愛。
確かに知人に、提供を受けて助かって今も元気に過ごしている子がいるので、きっかけとしてはそれもあったのかもですが。
でも崇高なことをしてる気にもなりたくないし、良いことしてる感を噛み締めたくないので、こんなアホでも出来るんですよ!的な感じにまとめたいです。
入院のしおり?にT字帯を準備するよう記述がありました。
しかしなかなか売っておらず、どこに売ってるんだろうね?と友達と話しておりました。
すると入院前日に友人からLINEが。
「貞操帯買った?」
買わねえよ!それは!
手術が終わりまして、麻酔から覚醒するまで見張られてるお部屋みたいなところに安置されました。
目が覚め、色んなものに繋がれてる我が身を目にして何より先に思ったこと。
おしっこしたい
看護師さんに「大丈夫ですか?」と声を掛けられたので素直に「大丈夫ですけど、めっちゃおしっこしたいです」と返答する30歳女性。
看護師さん
「いまここでするのであれば尿瓶になりますが、もうそろそろお部屋に帰れますから、そしたらフロアの看護師さんにお手洗いまで付き添って貰えますよ。どうします?」
わたし
「(尿瓶…それは流石に)じゃあ部屋まで我慢します」
そしてガラガラとベッドごと移動して病室へ。
あのー…トイレ行きたいんですが…
と、必要以上に下手に出て問い合わせてみました。
看護師さん
「はい!ちょっとまってくださいねー!」
(病室の外にいる看護師さんに)
「アレ持ってきて!」
⁉︎
運ばれてくる尿瓶
もう覚悟を決めるしかない…が、見られてると出ない。
そりゃそうです。
立ち位置的には仰向けでまんこ舐められてるようなポジショニングで医療行為されてるわけですから、なんかもう、この気持ちは何だろう、です。
昔読んだブスの瞳に恋してる、かな?
そこに出ていたエピソード、芸人たちでカラオケに行ったとき、誰一人男性若手芸人は出来なかった(出なかった)のに、大島美幸ちゃんだけ衆人環視の中ジョッキに放尿出来たって話を思い出して、「あー。彼女はやっぱ只者やないな」とか考えてました。
あんなに見られてたら出ないわ。
したいのに出ないという初めての体験です。
(その後根気強く看護師さんに待ってもらってようやっと出しましたけどね)
退院日、タイミングよく地元の友人たちがこちらに用事があるから会えたら会おうということでみんなでご飯を食べに行きました。
どれくらい痛い?来れる?との連絡に
そうね、不安定だから能の歩みで参ります。
と返答し、ハイパー摺り足で現地に赴いたわけですが。
わたしを見た友人が
思ったより能じゃないよ!
そんなこと後にも先にも言われること、きっと無いんだろうなとほのぼのしました。
もっとこういう感じかと思ってた、との、友人のイメージ再現で笑いすぎてよだれ垂らしました。
じんせーぇー
それは…織田信長?
まぁなんだかんだ言って、いい経験になりました。
願わくば、こんなクソみたいな人間でも他人様の少しの希望になれたのであればこれ以上の喜びはありません。
みんな、カラダ大事にな。