ノリコのお布団で添い寝ブログ

ファンシーな煩悩のOLさん

この世界には有機人形がいる

最近はまた懲りずにポケモン始めたり試験勉強しとりますが、久々に漫画のレビューです。
あ、ポケモンの方は、うちのぬるおも無事にヌマクローになりました…

さて。
今回は「この世界には有機人形がいる」です。
人でありながら人でないものである有機人形と、それを手に入れた人々やそれと関わる人々のお話ですが。

有機人形は常に人間の欲望の捌け口だったり、欲望そのものを肩代りをするような役目を果たすために作中の世界に存在しております。
ごくプライベートな性的欲求だったり、軍事用の殺戮機器だったり。

人間の姿形をしながら人間ではない。
ただ、人間の遺伝子を利用して人工的に作り出された有機人形だけに、そもそも人間とは何が違うのかというところもありますが。
しかし、有機人形はモノである以上誰かに所有されることによってその役目を果たすことが出来る。というより、存在意義そのものが誰かに所有されることによって初めて誕生します。

所有者とモノの、つまり支配する側とされる側が時にはいとも簡単に入れ替わってしまう、という脆さがあるなと。
モノとして誕生させた有機人形をコントロールしているように見せかけて実際国家は振り回され、個人単位では財として固執することで自らの生活に多少なり変動が訪れる。

うーん。SMの主従関係みたい。

お互いを等しく呼称するならパートナーだけど、多くはご主人様と奴隷(恐らくこっちは名称は様々と思うけど。)で、加虐心がサービス心に変わる時実質的な立ち位置は逆になるような。そんな気がする。
もちろんそれが悪いとかそんな話ではなくて、それがあるから面白いところも…きっとある?

それはさておき。
対になるといえば所有者と所有物そのものもありますが、この作中で奴隷を所有したいということが人間の強く暗い欲望だと語られています。
有機人形も無く、現代日本で法に触れない方法で奴隷を有するには、やはり個人間契約で主従関係を結ぶしかないのかなと結局話はブーメランしておりますが。
この現代日本においてはつまるところ奴隷になりたい人間がまずいなければ合法的にそれを所有することも出来ない。

でもいるんだよね。少なからず。

各々のそこに至る背景は別としても、あくまで人間だからそれぞれ目指す形も違うわけで、需要自体もまたかなり細分化されているでしょう。

わたしはその方面で言えば、出来ることならムーピーになりたいのですが。
ムーピーとは手塚治虫の作品「火の鳥」のキャラクターであり、姿形を相手の希望通りに変えられる種族であります。アンサイクロペディアでは「不定形オナペット」あ…間違ってはない。
たしか少々エスパー能力もあったはず。
(その点、有機人形と通ずるところもありますね)
なんだろう。要は自分の意思じゃなくて他人の意思に隷属することに100%の喜びを感じて、それにベストな状態の存在になれたらパーフェクトだよね、と。
そう思うのです。

そんなことを考えながら読んでます。
読んでなくても割とそんなこと考えてます。
雑念。